「iDeCo」と「つみたてNISA」「NISA」という制度があります。
この三つの制度の共通点は、税制面で得をするということです。
税制で得する制度というのは、理解できているけれど、選ぶとすればどれがいいのか?併用できるのか?
などなどお悩みを抱えた方向けにこちらのサイトをつくりました。
結論からお伝えしますと、資金に余裕があるのであれば、両方使うと良いでしょう。
金額の枠などを考えますと「iDeCo」「NISA」をおすすめします。
そこまでの資金がないのであれば、「iDeCo」「つみたてNISA」をおすすめします。
ここでは、それぞれの特徴をお伝えし、どのような選択ができるのか考えるポイントをお伝えしたいと思います。
目次
厚生省は「iDeCo」★金融庁は「NISA」
通常、銀行に預けたお金のお利息、また運用によって得られた利益には、20.315%の税金がかかります。
この20.315%の税金を非課税にする方法として、厚生省は、「確定拠出年金」という制度を導入しました。
また金融庁は「NISA」という制度を作りました。
そうなのです。「iDeCo」「NISA・つみたてNISA」はそもそも管轄がちがうのです。
この二つの制度は、「税金が非課税になる」や、「自分で管理する」といった大きな共通点があるので同じように考えられがちですが、違いもあります。
下記でその特徴を見てみましょう。
三つの制度・iDeCo☆つみたてNISA☆NISA
まず下の表にそれぞれの特徴を記入しました。
iDeCo | つみたてNISA | NISA | |
投資限度額 | 14.4万から81.6万 人により異なる | 年間40万円以下 | 年間120万円以下 |
運用期間 | 年齢60歳まで | 2037年まで | 2023年まで |
投資対象商品 | 投資信託、定期預金、保険等 | 金融庁が定めた投資信託・ETFのみ | 株式・投資信託 |
運用益 | 非課税 | 非課税 | 非課税 |
拠出時 | 所得控除対象 | ー | ー |
資金引き出し | × | 〇 | 〇 |
対象者 | 60歳未満の
公的年金支払いを行っていることが条件 |
日本に住む20歳以上 | 日本に住む20歳以上 |
口座 | 1人1口座 | 1人1口座NISAかどちらかを選択 | 1人1口座つみたてNISAかどちらか選択 |
管轄 | 厚生省 | 金融庁 | 金融庁 |
いくらから投資可能 | 5,000円~ | 100円~(楽天証券・SBIなど) | 100円~(楽天証券・SBIなど) |
以上簡単にまとめてみました。
iDeCoの3つのメリット
所得税控除・運用益控除・受取時控除
元本保証商品がある
保険商品選択可能
デメリットとしては、60歳になるまでは引き出しができません。
iDeCoの場合は、そもそも基礎年金を支払っている人しか申し込みはできません。
通常個人年金は、サラリーマン、公務員であれば給与所得から引き落としされているものです。
つみたてNISAのメリット
20年間非課税期間が続きます
投資信託のコストが安い
利益に対して非課税
デメリットとしては、元本保証商品がありません。金融庁が選んだ145本の投資信託しか購入できません。
NISAのメリット
年間の非課税金額が120万まである
株式も楽しめる
積み立てなくてもOK
デメリットとしては、元本保証の商品はありません。
資金面で無理のないように積み立てる
「iDeCo」と、「NISA」は、違う管轄の違う制度です。そのため、両立が出来ます。そのことが大きなポイントです。
そのため、資金がある人は、「iDeCo」と「NISA」両方の契約をおすすめします。
NISAの場合・・「NISA」か「つみたてNISA」か選ばなければいけない
「NISA」にするか、「つみたてNISA」にするかは、どちらか選ばなければなりません。
「NISA」は、2023年度まではある制度なので、それまでは投資金額が大きく、すべての投資信託、株式が購入できる「一般NISA」にして、2023年以降は「つみたてNISA」にシフトしてもよいでしょう。
そもそも年間120万円の資金を「NISA」に入れるのは、無理があるというのであれば、はじめから「つみたてNISA」を使ってもよいでしょう。
iDeCoは、60歳まで積み上げたお金を下して使うことができない
iDeCoは、60歳までは出し入れができませんので、注意をして購入することをおすすめします。
また投資金額月額安くても5,000円~ということになります。そのためその資金も厳しいということであれば、「iDeCo」は無理ない時期に始めましょう。
まとめ
以上「iDeCo」と「つみたてNISA」「NISA」についてお伝えをしてきました。
三つの制度の共通点は、税制面で得をするということです。また自分で管理運用をしなくてはいけません。
とてもお得な制度ではありますが、デメリットもあります。
「iDeCo」は、60歳になるまでは引き出し不可能です。
「NISA・つみたてNISA」は、元本保証商品がありません。
「つみたてNISA」は、決められた投資信託のみの購入しかできません。
年間どのくらい貯蓄に回せるのかよく考えて「iDeCo」なのか?「NISA」なのか?を考えると良いでしょう。
年間100万以上の資金を貯蓄に回せる人
・「iDeCo」・「NISA」120万円/年
年間50万以上の資金を貯蓄に回せる人
・「iDeCo」・「つみたてNISA」40万円/年
年間10万程度の資金を貯蓄に回せる人
・「つみたてNISA」のみ (「iDeCo」の月額最低つみたて金額が5,000円のため)
「iDeCo」・「NISA」・「つみたてNISA」をする場合、金融機関にまずは口座を開設しなければなりません。それぞれの金融機関の特徴をよく考えて検討すると良いでしょう。